私は雨が大好きです。雨の音は最高の音楽です。
一枚の葉っぱにその雨があたると、
木の根元に水分を運ぶための道具となって揺れます。
自然は私たちに生きることの知恵を教えてくれます。

病の床にあっても、心ふさいでいても、
このときを精一杯生きるために
結果を焦らず、季節を知る木々のように
待つことや夢見ることの知恵を自然から学びたいと思っています。

やさしい心で過ごす時間は、人生への贈り物です。
誰もが自分自身で ”しあわせ”を作ることができるのです。
そんな発見を『小さな庭』で伝えたいと願っています。

職業柄、糸や布を染める私の手は
いつも色数だけ混ざって染まっています。
今、ひとりのスウェーデン庭園療法士との出会いから
野や森の中で、私の手は土の泥色で荒れています。
でも、どちらの手も私を支えてくれる手です。

染めた糸と布の間に、こんどは小さな株から育てた
花やハーブたちが大きな空の風に舞います。

混沌とした現代社会に住む私を含めて、
人はそこから逃れることも難しかったり、
何事も手に入るように思いがちだったり、
身の回りで起きていることを見過ごしていたり、
ただ、苦しいことが人生を通り過ぎている、
そんなことがたくさんあります。

木々たちは、与えられた土から生涯動くことができません。
張った根を大地に広げ、来る季節に自らの知恵で生き続けています。
そこには私たちに教えてくれる多くのことがあります。